空が青い理由。

空が青い理由。（理由と書いて、わけと読め。（黙れ。）

ねこ紙オムニバス第一弾。


本編は続きからどうぞ(　･ω･)ﾉ＋
今回はミステリーじゃないですね・・・（ミステリー調主張して初回がそれか!!!）
・・・ミステリーはときどきですｗ(　･ω･)ﾉ＋゜（（おぃコラ。

あ∑さぁさｗ　ご覧になってくださいまし

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青い　青い　青い。

あぁ　なんだってこんなに青いんだ。

川原の草むら。芝生とクローバーが入り混じったそこで、
僕は寝転がっていたんだ。

眠くない寒くない。心地よい風が僕を包むけど、
僕はちっとも気持ちよくない。

何が原因かって、実は底が知れてる。
髪型を失敗した。　やっぱり行き慣れない美容院はよくない。
なんだってあそこは今日定休日だったんだ？
おかげで、高校生活が始まるのに激しくブルーだ。
短い。
伸びないのかこれは。
イラだちを隠せずにいた僕は、午前中髪を切ってから
ずっとこんな調子だ。昼食もｲﾗｲﾗしていたら、
ろくろく食べれずに母さんに家からだされた。
こんな頭でどこ歩けってんだ。
ばかやろう・・・

むしゃくしゃしながら、しょうがなく服のフードをかぶる。
ダサいと言われようが、かぶる。
かぶる方がダサいよ、なんて知ったこっちゃない。
草むらに寝転がってる間も僕はイライラしていた。
首元が寒く、ハゲたような気さえする。
あぁ　いやだ。
僕はふいに泣きたくなった。
この頭のせいで高校デビューがうまくできなかったら
どうしてくれる。このままイライラして、家にいれてもらえなかったら
あの美容師、どう責任とってくれるつもりなのさ。
草は青くさいし、風は微妙に寒い。
そして雲もなく晴れきった空は、今日はなぜか鼻についた。

でも僕は思い出した。
それは３年前。　２年１０ヶ月前とかそんな細かい記述はいらない。
ちょうど３年前にも、僕は自分の髪型でむしゃくしゃしていた。
それは野球部に入部したての頃。
テレビで見ていて、ふと自分も硬球を投げたくなって、
フレンドリーな雰囲気の野球部に入ったんだっけ。
軽ーい気持ちで入った野球部は、
なんと地区予選勝ち抜きは楽勝、地方でも優勝をしてしまうような
けっこうな強豪チームだった。そのため練習もなかなかきつい。
円陣くんでアップして、トラックを５周後、外周を５周。
筋トレに、キャッチボールにノック・・・などなど。
知っていたら絶対入らないようなメニューだった。
そしてさらに最悪だったのは、野球部はみんな坊主。
そう、坊主。
今の髪型は坊主ってほどでもないが・・・、立てるほどの長さでもない。
野球部に入ったすぐ後は、練習もそうだが、教室での目線に疲れた。
そりゃまあ、この時代に綺麗な坊主頭。クラスに１人とあれば、
ちょっとくらい見たくもなるし、触りたくもなるだろう。

そのとき、僕は坊主であったからクラスに打ち解けたことも思いだした。
僕はもともと、愛想のいい奴でもないし自分から話すこともそうない。
ただただぼーっとして、仲の良い奴とだけしゃべって、
小学校６年間を過ごしてきた。
あのままいったら、友達なんて２０６人中１５人いればいい方だろう。
でも、　坊主頭を触りたい。　なんで坊主なんだ。
そんな会話を繰り返していくうちに、僕はだんだんクラスに馴染んでいった。

そうか。そういえば　坊主のおかげ　なんてこともあったのか・・・。
僕はどことなく、自分の髪型に期待した。
高校だし、触りたいほどの短さでもないし、
そんなことで話しかけてくるとは思えないけど、
もしかしたら、この変な頭が良い方に転がってくれるかもしれない。

高校入学までの３日間、僕は期待と不安で胸をいっぱいにした。
髪の毛を伸ばす方法を試しつつ、自分の頭を鏡で見つめる。
ほんとは気にすることなんて何もなかったのかもしれない。
イラつくことも、フードをかぶることも、
クローバーが青臭いと言い、空が鼻につくという、
そこまでのことは何にもなかったのかもしれない。


そんなこんなで、
今日、僕、鈴村　敬一（すずむら　けいいち）は、
ブレザーの制服をばっちり決めて、高校に入学するわけです。

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ねこ紙オムニバス。　初回どうだったでしょうか？
なんで‘ねこ紙’かって？　それは・・・
ここがねこ紙さんブログだからでしょう。（そんな理由かよ。
さし絵入るときはねこ紙さんなんですよっ(　･ω･)ﾉｗ（わかったから。）